養老孟司 amazon:死の壁 (角川文庫)
ほぼ読み終わりました。
DIARYでも書いたのですが、養老教授の本はこれが初めて。
amazon:バカの壁でもずっと唱えていた(らしい)体を使うことを
こちらでも述べてました。
脳死に関わることで「死にたい奴は死ねばいい」というのは容易な事。
それは、実際に死刑執行人と同じような立場に立たされる臨床医を
度外視していることに気づいていない・・・そうです。
なぜ人を殺してはいけないか、という問題が立ちはだかったとき
私は、人の数だけさまざまな答えがあって良いと思います。
養老先生は「一度壊したら二度と作れないから」だそうです。
このほかにも間引きに関すること、
生と死の境界線の曖昧さに触れています。
触れていますが、
「だから結局何を結論として伝えたいの?」と首を傾げました。
生命倫理の分野なので、死という問題に切迫した人、というよりは
理性として死を捉えられるだけ余裕のある人が
この本を読んだ方がいいと思われます。
つまり、自分自身の死生観について考えたい人にとっては
物足りないと言えます。(むしろ、落胆するかも)
さっくり読み切れるので一度手に取ってみると良いです。
(でもあんまり頭に残らないのは何故だろう・・・)