田中克彦 amazon:ことばとは何か−言語学という冒険(ちくま新書)

mayumomo2004-05-06



言語学、とりわけソシュールの共時言語学がやりたくて読んだもの。
半分くらい読んだあたりでお腹一杯になってしまいました(汗)。


継続する、というのも立派な才能ですね(笑)



でも入門学芸書としてはすごくわかりやすい本。
言語学の辿ってきた歴史を淡々と語るのではなく
筆者の学問に対する思いがチラホラしているので面白いです。



この本の内容を借りれば、言語学というのは
正しいことば、間違ったことば、を定義する学問ではない。


言語学では専ら、言語は生き物として扱われていて
新しく生まれもするし、死んでいく生命体なのだという。


言語にも人間の操作に関わりなく、
自然の有機体としての法則があり生命がある、ということは
そもそも言語に間違ったモノは存在しないことになる。


なかなか、ドキドキする内容でした。


ちなみに、高貴で複雑で純粋と思われている言語は
フランス語とドイツ語なんだそうです。


英語は短絡化が進んでいて、中国語の後を追うように衰退している。
日本語は、もはや言語発達の初期段階だという。



なにおぅ!?日本語が稚拙だとぅ!!と思った方は
この本を読んだ方がいいですよー。